Twitterで活躍している起業家のえらいてんちょう(@eraitencho)氏の本が発売されました。

もともとえらいてんちょう(以下えらてん)氏はフォローしてなかったのですが、
Twitterでよく見る人の本で、インパクトのあるタイトルだったので読みました。

早速レビューしていきます!



本の内容

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こんな人におすすめ!

  • サラリーマンとして働いているけど、辛くて辞めたいと思っている人
  • 起業したいけど、お金がなくて困っている
  • 既に事業を興しているけど、これからどうやっていけば良いか悩んでいる

本を読んで分かること、得られる知識

  • 「辛いのに逃げない」は最もやってはいけないこと。さっさと逃げましょう。
  • コストを最小限に抑えた起業のノウハウが分かる。
  • 商売のノウハウ、捉え方を考え直すきっかけになる。

基本情報

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  • タイトル:しょぼい起業で生きていく
  • 著者:えらいてんちょう
  • 出版社:イースト・プレス
  • 発刊日:2018年12月25日
  • 総ページ数:236ページ
  • 価格:1300円+税




感想など

本を読もうと思った動機・目的

本を読むまではえらてん氏のことは「よくTwitterで見るなあ」としか認識していませんでした。

しかし、不動産投資家であり実業家のカイリュー木村氏(@ababa2017)が
本書を紹介していたため興味を持って読んでみることにしました。
(カイリュー木村氏も本書に少し登場します)

「しょぼい起業とは何ぞや?」といった感じで読み始めました。

内容の解説

えらいてんちょう氏について

えらてん氏のことを全く知らなかったんですが、
読んでいく内に共感するところがありました。

まず、彼は何か大きな目的や希望があって起業した!という訳ではなく、
朝起きて満員電車に乗って通学するのが嫌で起業したそうです。

これだけ見ると相当変わった人だなと思いますが、
彼自身は大真面目にこれを語っています。

なぜなら、逃げた結果お金がなくなって飢えて亡くなる人より
逃げずに追い込まれて自分で人生を終えてしまう人の方が多いからです。

ちょっと極論かもしれませんが、私も同じ意見でした。
お金がないことについては工夫次第でどうにでもなりますが、
辛いことをずっとやり続けないといけないのはとても耐えられないですよね。

そんな独特な切り口から始まるえらてん氏の本は
「しょぼい起業」について論じていきます。

「しょぼい起業」とは?

「しょぼい起業」という、とてもインパクトの強い言葉。
まずこの言葉の解説をします。

本書の「しょぼい起業」とは下記の3つに当てはまる起業です。

  1. 最小限のコストで起業をする。融資は受けない。(少数の投資家から出資してもらうのはOK)
  2. 既に持っているもの(資産)、普段から行う行動(習慣)を資本化する。
  3. 現金による儲けにこだわらない

「しょぼい起業」はそもそも大きな儲けを出すための起業ではない。
ここが普通の起業の考え方と違います。
起業と聞くと、事業計画を立て、銀行から融資を引き、
初期投資をするものという固定概念があります。

「しょぼい起業」の場合はまず融資を引きません。
さらに高額商品を扱わず、利益率も求めません。
家は借りずに店に住む、それくらいコストを最小限に抑える。
そうすると売れた分が全部利益になります。

その上で身近にある持っているもの
(例えば作りすぎた料理や要らなくなった家具など)を売っていきます。

これの何が良いかと言うと、転んだ時のダメージが最小限なんですよね。

えらてん氏曰く、「起業は転ぶことを前提にする」とのこと。
一回転んだだけで死んでしまうとやり直しが効かないので、
転んでも大丈夫な起業として「しょぼい起業」を提唱しているのです。

また、「しょぼい起業」では現金での儲けにこだわりません。

これは、最低限食っていけることを起業のゴールとしている
えらてん氏ならではの言葉だと思います。

儲けはお裾分けの品であったり、要らなくなった家具であったり、
お店の手伝いであったり、有形無形問わず何でもいいのです。

その結果お店が回ったり、仕入れの必要がなくなったり、
人を雇う必要性がなくなったため実質的に儲かったのと同じになります。

他にも「しょぼい起業」メソッドは多くありましたが、
紹介しきれませんのでこのぐらいにしておきます。

良いと思った点

「しょぼい起業」という起業方法を知れたことが最も良かったです。

起業に多くのお金がかかると言うのは固定概念に過ぎず、
本書に書かれているノウハウを使えば家賃が払えないこと以外の理由で破産することはありません。

最悪でも空き時間にアルバイトをすればいいので実質破産しません。

これから起業したいと考えている人にとっては、
まず経験を積むという意味で「しょぼい起業」から始めてみるのも良いと思います。

イマイチだと思った点

こちらは2点あります。

  1. 「しょぼい起業」は今すぐにでも仕事を辞めたい・辛すぎると思っている人か、
    これから起業したいと思っている人に書かれた内容であること。
  2. 後半のインタビューが長い割に中身が少なく感じる。

まず1.についてですが、私自身がこの本のターゲットになっていませんでした
起業したいと考えていてそのために準備をしているという人には向きません。
(本を読む前にちゃんと中身を確認するべきでした)

もっと具体的に言えば既婚者には向かないです。
「しょぼい起業」は仕事に辛さを感じている人が逃げる場として最適と言えますが、
妻と一緒に店に住んで細々と起業するには無理があります。

逆に言えば、会社員としての辛さとメリットを天秤にかけた時に、
辛さが上回る人にとっては「しょぼい起業」は駆け込み寺になりえると思います。

次に2.についてですが、後半のページはすごく内容が薄いです。

後半は対談内容を記録した内容になっていますが、
推敲を重ねてノウハウを詰め込んだ前半に比べると会話文が長く、
何を伝えたいのか全然分かりませんでした。

しかもこの対談が全体の1/4を占めています。
前半が良かっただけに非常に残念に思いました。

ただ、私に合わなかっただけで、対談に出てくる人たち
(pha氏、借金玉氏)を知っている人なら楽しく読めるのかもしれません。




まとめ

以上、「しょぼい起業で生きていく」のレビューでした。

最後にまとめます。

  • 「しょぼい起業」はこれから起業する人や仕事が辛すぎるサラリーマンに向いている
  • 今までの起業のイメージと違うのが「しょぼい起業」であり、考え方は参考になる
  • 後半の対談は密度が薄く読むのが辛いが、対談が好きな人なら問題なし。

私にはあまりはまらない内容でしたが、
「しょぼい起業」の考え方自体はとても参考になりました。
少しでも気になるという方は読んでみてはいかがでしょうか?

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